ウイング車とは?サイズや平車との違い、使用するメリットを解説
監修者プロフィール

SBフレームワークス マーケティング/広報
玉橋 丈児
物流×輸配送×テクニカルソリューションで、お客様の課題解決を目指すSBフレームワークスのマーケティング担当。テクニカルソリューション分野での実務経験を活かして、弊社のサービスや、業界の話題などを解説いたします。物流技術管理士補。
ウイング車とは、荷室の側面を翼のように大きく開放できる箱型構造の商用トラックです。荷室の側面からフォークリフトを用いて荷役できる構造であるため、後方からの荷役だけでは作業しにくい現場で活用されています。
本記事では、ウイング車とはどのような車両なのか、平車との違い、使用するメリットなどを解説します。
輸配送に関する課題を抱えている場合は、SBフレームワークスにご相談ください。弊社独自の輸送網や多様な輸配送サービスを組み合わせ、お客様の課題に合わせた輸送プランを設計します。
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目次
ウイング車とは

ウイング車とは、荷室側面が翼(ウイング)のように上方向へ開く構造のトラックです。側面にはね上げ式のパネルが備わっており、トラックの後方だけでなく側面からも荷物の積み下ろしができるように設計されています。
荷室の側面を大きく開放できるため、パレット積みの荷物をフォークリフトで積み下ろす場合や、複数店舗を巡回して荷下ろしの順番が前後する場合などに適しています。
ウイング車の開閉タイプ

ウイング車の側面パネルの開閉タイプは、以下の3種類があります。
| 開閉タイプ | 構造の特徴 | 向いているケース |
| 上昇開閉タイプ | 側面パネルと連動して天井部が大きく持ち上がる | ・パレット積みの荷物の積み下ろし ・高さのある荷物の積み下ろし |
| フレキシブルオープンタイプ | 側面パネルを部分的・段階的に開閉できる | ・天井が低い場所での積み下ろし ・荷室に積まれた荷物の一部の積み下ろし |
| ターンオーバータイプ | 側面パネルが大きく回転する、もしくは跳ね上がる | ・クレーンを使用した荷台上方からの荷物の吊り上げ、吊り下げ |
これらのうち、上昇開閉タイプは多くの物流現場で使用されています。側面パネルと天井部が一体で持ち上がる構造上、パネルの開閉に必要な横方向のスペースを抑えられ、荷役時の作業動線を妨げにくいからです。
開閉タイプによって適している荷役方法や作業環境が異なります。扱う荷物の形状や重量、使用する重機や荷役スペースなどを踏まえて、自社の運用に適したタイプを選定することが重要です。
ウイング車のサイズ一覧

ウイング車には小型・中型・大型があり、それぞれのサイズの目安は以下のとおりです。
| 区分 | 車両サイズ(全長×全幅×全高) | 荷台サイズ(全長×全幅×全高) | 側面パネル全開時の高さ |
| 小型ウイング車(2t相当) | 約6.0m×約2.0m×約2.8m | 約3.5m×約1.7m×約1.9m | 2.8~2.9m程度 |
| 中型ウイング車(4t相当) | 約10.0m×約2.5m×約3.0m | 約6.2m×約2.2m×約2.4m | 4.7~4.8m程度 |
| 大型ウイング車(10t相当) | 約12.0m×約2.5m×約3.7m | 約9.3m×約2.4m×約2.6m | 4.7~4.8m程度 |
小型ウイング車は、住宅街や市街地などの狭い道路でも走行しやすい車両サイズであるため、宅配便や店舗配送などでの使用に向いています。
中型ウイング車は、荷台の広さと取り回しのしやすさのバランスが取れた車両サイズです。バラ積み・パレット積みのいずれにも対応しやすく、スーパーやホームセンターへの輸送、物流センター間の輸送などさまざまな用途で活用されています。
大型ウイング車は、家具や工業製品、建築資材などの重量物を1回の運行で大量に輸送できる車両サイズです。長距離輸送では1回あたりの輸送効率が高く、結果として輸送費用の最適化につながります。ただし、車体が大きいため走行可能なルートや進入できる場所が制限されます。
荷物の量や形状、納品先の道路環境などを踏まえ、自社の輸送条件に適したサイズを選定することが重要です。
ウイング車と平車の違い

ウイング車と平車の違いは、荷台の構造です。
| トラックの種類 | 荷台の構造 |
| ウイング車 | 荷台の側面が開閉する箱型構造 |
| 平車(平ボディ) | 荷台に屋根や側面がなく、あおり(柵)で囲われた開放構造 |
ウイング車は荷台を密閉できる箱型構造であるため、雨風や粉じんなどの外部環境の影響を受けにくい点が特徴です。荷物の保護性能が高く、食料品や精密機械など品質管理が求められる荷物の輸送に適しています。
一方、平車は荷台に屋根がなく、あおりで囲まれた開放構造であるため、クレーンを用いて荷台上方からの積み下ろしが可能です。そのため、建築資材や大型機械などの重量物や長尺物の運搬に向いています。
ウイング車と平車の特性の違いを理解し、自社で扱う荷物に合った車両を選定することが重要です。
ウイング車を導入するメリット

ウイング車を導入するメリットとして、以下の2つが挙げられます。
- 荷役時間を短縮できる
- 荷物の破損リスクを減らせる
それぞれの内容を解説します。
荷役時間を短縮できる
ウイング車を導入することで、荷役時間の短縮が期待できます。荷室の側面からフォークリフトでパレット積みの荷物に直接アクセスでき、積み下ろしを効率的に行えるからです。
たとえば、側面側に作業スペースを確保できる現場では、複数台のフォークリフトで同時に作業できる場合もあり、積み下ろしの効率化につながります。
積み下ろし作業がボトルネックになっている場合は、車両構造の見直し(ウイング車の導入)も選択肢の一つです。
荷物の破損リスクを減らせる
ウイング車で輸配送することで、荷物の破損リスクを抑えられます。荷室の手前に積まれた荷物を動かさずに奥の荷物を取り出すことで、荷物を積み替える工程が減るからです。
後方からの荷役が中心となる箱型車両では、奥の荷物を扱う際に手前の荷物を移動させる場面が増えやすく、その過程で荷物同士の接触や荷姿の崩れ、落下が起こるリスクがあります。
一方、ウイング車では側面から荷役でき、余分な工程が発生しにくいため破損が起きにくくなります。特に、複数の配送先があり積載順と荷下ろし順が一致しない輸送では、ウイング車が破損リスクの低減に有効です。
ウイング車を導入する際の留意点

ウイング車を導入する際は、以下の点に留意しましょう。
- 車両の価格や維持費が高い
- スペースの問題で使用できない現場もある
それぞれの留意点について解説します。
車両の価格や維持費が高い
ウイング車は側面パネルや開閉機構を備える分、同クラスの平車に比べて車両価格が高くなりやすい傾向にあります。また、可動部が増えることで、点検・調整・部品交換などの整備項目が増え、維持費も上振れする場合があります。
導入時は「荷役時間の短縮による人件費削減」などの効果とあわせて、総コスト(購入費+維持費)で見合うかを検討することが重要です。
スペースの問題で使用できない現場もある
ウイング車は、側面パネルを大きく開閉するためのスペースを確保できない現場では使用できません。側面パネルの開閉幅が広く、隣接物に干渉する恐れがあるからです。
たとえば、バース幅が狭い現場では、壁や隣接車両に干渉する恐れがあります。また、屋内では梁(はり)や庇(ひさし)などに当たって開閉できない場合もあります。
ウイング車の導入前に、想定する荷役場所における「側面開閉に必要な幅」と「上方向の空間的余裕」を確認し、運用可能かを見極めましょう。
ウイング車を使用する際に守るべき安全行動

ウイング車を使用する際は、以下の安全行動の徹底が求められます。
- 側面パネル開閉時は周囲の安全確認を徹底する
- 強風時は側面パネルの開閉を控える
それぞれの内容を解説します。
側面パネル開閉時は周囲の安全確認を徹底する
ウイング車の開閉時は周囲に接触するものがないか、人がいないかを必ず確認しましょう。ウイング車は側面パネルが外側へ張り出しながら開く構造であり、隣接車両や壁、周囲の作業者などに接触するリスクがあるからです。
開閉動作中に歩行者や作業者が予期せず近づく可能性があるため、作業前後だけでなく開閉中も周囲の安全確認が欠かせません。また、側面パネルの陰になる位置は、作業者から見えにくく死角になりやすいため、周囲に声かけを行い接触を防ぐことが重要です。
強風時は側面パネルの開閉を控える
強風時は、基本的にウイング車の側面パネルの開閉を控えましょう。側面パネルは面積が広く風の影響を受けやすいため、強風時に開閉するとパネルが急に開き、周囲の作業者や倉庫設備などに接触する恐れがあります。
また、風でパネルが不意に動くのを防ぐために、側面パネルを途中開きのまま放置しないよう徹底する必要もあります。
ウイング車を導入して作業効率を向上しよう

ウイング車は、荷室の後方だけでなく側面からも荷物の積み下ろしができる構造であるため、荷役時間の短縮につながります。また、荷物の破損リスクを低減できる点もメリットです。
ウイング車には、上昇開閉タイプやフレキシブルオープンタイプ、ターンオーバータイプがあり、開閉タイプによって適している荷役方法や作業環境が異なります。自社が扱う荷物の特性や現場の作業環境を踏まえて適した車両を選定し、荷役の効率化を図りましょう。
輸配送の効率化や車両運用の見直しを検討している場合は、SBフレームワークスにご相談ください。輸送条件に応じた車両手配と運用設計の両面から、輸配送業務をサポートします。まずはお気軽にお問い合わせください。
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