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トラックのオーバーハングとは? 振り出し量の計算方法や事故を防ぐ運転のコツを解説

物流
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トラックのオーバーハングとは? 振り出し量の計算方法や事故を防ぐ運転のコツを解説

監修者プロフィール

玉橋丈児

SBフレームワークス マーケティング/広報

玉橋 丈児

物流×輸配送×テクニカルソリューションで、お客様の課題解決を目指すSBフレームワークスのマーケティング担当。テクニカルソリューション分野での実務経験を活かして、弊社のサービスや、業界の話題などを解説いたします。物流技術管理士補。

安全に輸配送を行うためには、中型・大型トラックに特有の「オーバーハング」の理解が欠かせません。右左折時やバック時に車体後部が大きく振り出す特性を正しく把握しておくことで、接触事故や巻き込み事故のリスクを抑えられます。

本記事では、トラックのオーバーハングが原因で起こり得る事故や、事故を防ぐための運転のコツについて解説します。

輸配送に課題を感じている場合は、SBフレームワークスにご相談ください。安全輸送に関する認証取得やドライバーへの定期教育により、安全かつ高い品質の輸配送サービスを提供します。まずはお気軽にお問い合わせください。

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トラックのオーバーハングとは?意味をわかりやすく解説

トラックのオーバーハングとは

トラックのオーバーハングとは、車軸を基準として前後に張り出している車体部分を指します。前輪車軸からフロントバンパーまでの部分を「フロントオーバーハング」、後輪車軸からリアバンパーまでの部分を「リアオーバーハング」と呼びます。

とくにリアオーバーハングは、右左折時に車体後部が大きく外側へ振り出す原因となるため、安全運転上とくに重要となるポイントです。なお、オーバーハングと混同しやすい現象として、内輪差があります。内輪差は後輪が内側へ入り込む現象を指します。

トラックのオーバーハングの長さは車種や荷台仕様により異なりますが、一般的な目安は以下のとおりです。

トラックの種類リアオーバーハングの長さ(目安)
小型トラック数cm〜数十cm(普通車とほぼ変わらない)
中型トラック約60cm~100cm
大型トラック約100cm〜120cm

リアオーバーハングの振り出しが大きくなることで、壁面や対向車などに接触する事故が発生しやすくなります。車体後部の動きは運転席から把握しづらいため、ドライバーは車両特性を熟知した高度な運転技術と安全意識が求められます。

また、フロントオーバーハングも右折時や狭い場所では前方に振り出されて接触事故につながる可能性があるため、後部だけでなく前方の動きにも注意が必要です。

リアオーバーハングの振り出し量の計算方法

リアオーバーハングの振り出し量は、あくまで目安として以下の計算式で求められます。

リアオーバーハング振り出し量≒リアオーバーハング長÷4

たとえば、リアオーバーハングの長さが100cmのトラックの場合、振り出し量は約25cmと概算できます。

リアオーバーハングの長さが100cmのトラックの場合

ただし、上記の計算式はあくまで簡易的な目安であり、実際の振り出し量は以下のような複数の要素によって変動します。

  • 車種
  • ホイールベース(前輪の中心と後輪の中心の間の距離)
  • 舵角(ハンドルの切れ角)
  • 走行速度

そのため、ドライバーが車両ごとの特性を十分に理解したうえで運転することが重要です。ただし、実際の運転時には計算式で割り出された数値より、現場の安全確認を優先しましょう。

オーバーハングが原因で起こるトラック事故の例

オーバーハングが原因で起こり得るトラックの事故には、主に以下のケースがあります。

  • 右左折時の巻き込み事故
  • バック時の接触事故
  • 発車時の接触事故

3つの事故リスクについて、それぞれ詳しく解説します。

右左折時の巻き込み事故

トラックの右左折時には、思わぬ巻き込みや接触事故が発生することがあります。リアオーバーハングが長い車両ほど右左折時の振り出し幅が大きくなり、周囲との距離を保ちにくくなるからです。そのため、後方や側方を運行しているバイクや自転車、歩行者などを巻き込む事故に注意が必要です。

狭い交差点や交通量が多いエリアでの右左折時は、サイドミラーや車載カメラなどで周囲の安全を十分に確認することが不可欠です。

バック時の接触事故

リアオーバーハングの長さを正確に把握できていない場合、バック時に障害物へ接触する事故が発生しやすくなります。トラックの構造上、運転席から車体後端までの距離感が乗用車よりも掴みにくく、距離の判断ミスが生じやすいからです。

とくに、車体周辺に十分な余裕がない狭い駐車スペースや、倉庫・店舗の出入口にバックで進入する際は、看板やフェンス、荷捌き設備などの障害物に接触する事故が発生しやすい傾向にあります。

また、夜間や悪天候時など視認性が低下する状況では、目視で後方障害物との距離を正確に把握するのが難しく、安全確保のハードルが一段と上がります。バックするときは、前進するとき以上に慎重な運転を意識し、低速でこまめに後方確認を行うことが重要です。

発車時の接触事故

トラックの発進時にリアオーバーハングが大きく振れると、隣接する車両や歩行者、周囲の障害物との接触事故が発生する可能性があります。とくに、車両が停車位置から角度をつけて発進する場面では、車体後部の振り出しがさらに大きくなりやすいため注意が必要です

駐車スペースからの発進や狭い場所での方向転換の際は、ミラーや車載カメラでトラックの後方の状況をこまめに確認し、周囲の死角を把握しながら慎重に操作することが重要です。

トラックのオーバーハングによる事故を防ぐ運転のコツ

オーバーハングによる事故を防ぐ運転のコツとして、以下の3つが挙げられます。

  • 右左折時は左右両方のミラーで目視する
  • 左折時は道路の左側に寄せる
  • 右折時は徐々にハンドルを切る

それぞれの内容について解説します。

右左折時は左右両方のミラーで目視する

右左折時に左右両方のサイドミラーで後方・側方の安全確認を徹底すると、オーバーハングによる接触や巻き込み事故のリスクを減らせます。サイドミラーで目視することで、運転席から見えづらい車体後部の振り出しを把握しやすくなるからです。

左右両方のミラーで車体後部の動きを多角的に把握することで、周囲との距離を正確に判断しやすくなり、右左折時に発生しやすい事故のリスクを低減できます。

この確認動作は、教習所や安全講習で基本として指導される重要なポイントです。とくに初心者ドライバーは、ハンドル操作に集中するあまり後方確認が疎かになりやすいため、ミラー・目視・操作の順番を意識して行うと安全確認の抜けを防げます。

左折時は道路の左側に寄せる

トラックの左折時は、あらかじめ車体を道路の左側に寄せることで、車体後部が隣車線にはみ出すリスクを抑えられます。車体を道路の左側に寄せてから左折するとリアオーバーハングの振り出し幅が小さくなるため、歩行者や自転車、他車との接触リスクを軽減できます

ただし、左寄せだけを意識しすぎると、縁石やガードレールなど左側端の障害物との接触や、歩行者・自転車の巻き込みのリスクが増すため、慎重な運転が欠かせません。

とくに、狭い交差点や交通量の多い道路では、左寄せに加えて減速と後方確認を徹底しましょう。急な飛び出しや周囲の動きにも対応しやすくなり、安全性をより高められます。

初心者ドライバーの場合、左側ばかりに意識が向きすぎる傾向にあるため、左ミラーだけでなく後方全体の状況を確認しながら無理のない位置取りを心がけましょう。

右折時は徐々にハンドルを切る

右折時はハンドルをゆっくりと滑らかに切ることが大切です。徐々にハンドルを切ることで、リアオーバーハングの過度な振れを抑え、対向車線へのはみ出しや歩行者・障害物との接触リスクを防げます。

右折する際は、広い回転半径を意識し速度を抑えて徐行しながら曲がることでリアオーバーハングの振り出しを抑えられます。右折中もミラーで後方の動きを継続的に確認し、安全を確保するよう心がけましょう。

トラックのオーバーハングによる事故を防ぎ安全な輸送を徹底しよう

トラックのオーバーハングは、安全運転に大きくかかわる重要な車両特性です。オーバーハングを正しく把握していないと、巻き込み事故や接触事故を引き起こす恐れがあります。

事故を防ぐためには、右左折時に左右両方のミラーで後方を確認することや、左折時の左寄せ、右折時に徐々にハンドルを切るなどの基本動作を意識して運転することが大切です。オーバーハングによる事故リスクを減らし、安全な輸配送を実現しましょう。

安全な輸配送を実現したい場合には、SBフレームワークスにご相談ください。安全輸送に関する認証取得やドライバーへの定期教育により、安全かつ高い品質の輸配送サービスを提供します。

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監修者プロフィール

玉橋丈児

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玉橋 丈児

物流×輸配送×テクニカルソリューションで、お客様の課題解決を目指すSBフレームワークスのマーケティング担当。テクニカルソリューション分野での実務経験を活かして、弊社のサービスや、業界の話題などを解説いたします。物流技術管理士補。

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