荷姿(にすがた)とは?種類や素材、選ぶ際に考慮すべきポイントを解説
監修者プロフィール

SBフレームワークス マーケティング/広報
玉橋 丈児
物流×輸配送×テクニカルソリューションで、お客様の課題解決を目指すSBフレームワークスのマーケティング担当。テクニカルソリューション分野での実務経験を活かして、弊社のサービスや、業界の話題などを解説いたします。物流技術管理士補。
荷姿(にすがた)とは、荷役や輸送を円滑に進めるために、荷物をどの単位・梱包状態・形状で扱うかを示す基準です。
荷姿の違いによって積載方法や作業手順が変わり、作業時間だけでなく破損リスクや輸送コストにも影響します。そのため、自社で扱う商品の特性を踏まえ、最適な荷姿を選択することが大切です。
本記事では、荷姿の種類や素材、選ぶ際に考慮すべきポイントを解説します。
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目次
荷姿(にすがた)とは

荷姿とは、輸送される荷物がどのような単位・梱包状態・形状でまとめられているかを示す物流用語です。荷姿の情報をもとに積み方や運び方、保管方法などの判断が行われます。
たとえば「1ケース20本入り」のように入り数・梱包単位を明記すると、積付けや出荷指示の基準になります。加えて、現場では外装寸法・総重量なども荷姿情報として扱われることが多いです。
このように、荷姿は現場作業を安定して進めるために欠かせない前提情報といえるでしょう。
荷姿の種類一覧| 代表的な梱包方法と特徴

荷姿は、(1)箱・容器で包む(2)台に載せてまとめる(3)束ねる(4)防湿・防錆などの仕様を加えるといった観点で整理できます。代表的な荷姿は以下のとおりです。
- カートン梱包(段ボール箱)
- パレット梱包
- ケース梱包(密閉箱)
- 袋梱包(袋物)
- クレート梱包(透かし箱)
- バンドル梱包
- スキッド梱包
- バリア梱包
それぞれの特徴を解説します。
カートン梱包(段ボール箱)
カートン梱包とは、段ボール箱に製品を収納した荷姿です。箱単位で管理でき積み重ねや仕分けがしやすいため、人手による荷役から機械荷役まで幅広い物流工程で使用されています。主に日用品や食品、工業製品などの小口から中量の製品に使われます。
パレット梱包
パレット梱包とは、複数の荷物をパレットの上にまとめて積み上げる荷姿です。パレットとは、荷物を載せて運搬や保管を行うための台状の物流資材で、フォークリフトなどで持ち上げられる構造になっています。
そのため、一括搬送ができ荷役作業の省力化や保管効率の向上につながります。パレット梱包は、ケース単位やカートン単位で扱う製品の輸送や保管に使われることが一般的です。
ケース梱包(密閉箱)
ケース梱包とは、製品を完全に囲い、外部と遮断された密閉箱に収納する荷姿です。外部からの衝撃や湿気、汚れなどを抑えられるため、精密機器や高価品など輸送中の保護を重視する製品に使われます。
必要に応じて封緘(ふうかん)や緩衝材を併用することで、開封・改ざんリスクや破損リスクの低減につながります。密閉箱の材質(プラスチック・金属など)は、製品特性や輸送条件応じて選択します。
袋梱包(袋物)
袋梱包とは、内容物を袋状の容器に直接入れて扱う荷姿です。箱に収めにくい不整形の製品でも柔軟に対応できるため、砂や肥料など形状が一定でない製品に使われます。また、梱包作業前の空袋は折り畳んで収納でき、資材の保管スペースを最小限に抑えられる点も特徴です。
クレート梱包(透かし箱)
クレート梱包とは、通気性のある格子状の箱(クレート)に荷物を収納した荷姿です。中身の視認性を確保しつつ、最低限の保護を行う目的で使用されます。
通気性を確保でき湿気や熱がこもりにくいため、結露や品質の劣化を抑えられます。また、側面から内容物を確認でき、検品作業の効率化にもつながる点も特徴です。このような特性があるため、主に農産物や生花など鮮度や状態確認が必要な荷物に使われます。
一方で、密閉構造でないため防水性や防塵性が求められる荷物には不向きです。
バンドル梱包
バンドル梱包とは、複数の製品をひもやバンド類などで束ねてひとまとめにした荷姿です。箱を使わずに束ねて扱えるため、梱包資材の費用を抑えつつ、積み込みや運搬を効率化できます。
鋼材や木材、配管など製品自体が外装となり、多少の接触や衝撃に耐えられる同形状の長尺物や重量物(角材や鋼管など)に使われます。
スキッド梱包
スキッド梱包とは、荷物を台座(スキッド)の上に載せて底部を固定し、側面・上部は覆わない荷姿です。製品全体を囲わないため、荷物到着後に点検や据え付けを行う前提の輸送に使われます。スキッド梱包が向いている荷物は、大型の産業機械や工作機械など据え付け作業を行う重量物です。
なお、側面や上部が露出する構造上、屋外での保管や他の荷物とともに積載する混載輸送には向いていません。
バリア梱包
バリア梱包とは、防水性・防湿性の高い材料で製品を覆い、外気を遮断する防湿・防錆目的の荷姿です。具体的には、湿気や外気を通しにくいフィルムやシート類などのバリア材で製品を覆います。
バリア材だけで湿気や酸素を抑えきれない場合は、乾燥剤を同封したり、密封・吸引(真空)を行ったりして、湿気や酸素の影響を抑えることもあります。
バリア梱包が向いているのは、金属部品や精密機械など、湿気や酸化による劣化を避けたい製品です。また、輸送時間や保管期間が長くなるケースでも多く採用されます。
荷姿に使用される素材

荷姿を検討する際は、製品の特性や輸送・保管条件を踏まえて、適切な素材を選ぶことが重要です。荷姿に使われる主な素材は、以下のとおりです。
| 素材 | 特徴 | 主な荷姿 |
| 段ボール | ・軽量で扱いやすい ・リサイクル性が高い ・費用が安い ・湿気や衝撃に弱い | ・カートン梱包 |
| 木材 | ・高強度で耐荷重性に優れる ・重量がある ・廃棄や処理に手間がかかる | ・パレット梱包 ・クレート梱包 |
| プラスチック | ・耐水性や耐衝撃性が高く再利用できる ・軽量 ・衛生的な管理が可能 ・使用環境(温度、荷重条件)によっては変形する場合がある ・初期投資や管理の負担がかかる | ・パレット梱包 ・ケース梱包 |
| 金属 | ・耐久性や防犯性が高い ・初期費用が高い | ・ケース梱包 |
プラスチックや金属製の荷姿は、他の素材と比べて初期費用が高くなる傾向にあります。ただし、繰り返し使用できるため、適切な条件下で長期的に運用すれば費用削減につながります。素材の特性に加えて、初期費用や管理負担といった運用面も含めて検討することが重要です。
荷姿の選び方

適切な荷姿を選ぶ際には、以下の点を考慮しましょう。
- 梱包する荷物の性質
- 輸送手段
- 保管方法
- 輸送費用
それぞれの内容を解説します。
梱包する荷物の性質
荷姿を選ぶ際は、荷物の性質を考慮する必要があります。荷物の形状や重量、脆弱性によって、取り扱い方法や求められる保護性能が異なるからです。
たとえば、壊れやすい荷物にはケース梱包やバリア梱包が向いています。また、粉体や液体は、袋梱包が選択肢になります。液体は、容器(ドラム缶・一斗缶など)や安全要件により適した荷姿が異なるため、内容物に応じて別途検討しましょう。
このように、荷物の性質に応じた荷姿を選択することで、輸送中や保管時におけるトラブルのリスクを低減できます。
輸送手段
荷姿を選択する際は、利用する輸送手段も考慮する必要があります。輸送手段によって荷物への振動の大きさや積み替え回数、積載方法などが異なり、求められる荷姿の強度や仕様が変わるからです。
たとえば、長距離輸送や積み替え回数が多い輸送ルートでは、度重なる衝撃に耐えられる強度の高い梱包が欠かせません。
輸送環境に適合しない荷姿では、破損や再梱包による作業が発生し、輸送品質の低下や遅延につながる恐れがあります。そのため、輸送手段や輸送条件を踏まえて、適切な荷姿を選択することが重要です。
保管方法
保管方法に応じて、適した荷姿を選ぶ必要があります。保管方法によって荷姿に求められる強度や形状が異なるからです。
たとえば積み重ね保管では、箱の形状や強度が不足すると荷崩れが発生しやすくなるため、段積みに耐えられる形状や、強度を備えたカートン梱包やケース梱包が向いています。
また、屋外保管や長期保管では、湿気や紫外線の影響を受けやすいため、条件に応じてバリア梱包や防水カバーなど、防湿・防水・遮光の対策を検討しましょう。
保管条件に適合しない荷姿では、荷崩れや湿気による変形などが発生し、段積みや整列がしにくくなります。その結果、保管時に余分な空間が生じ、保管場所のスペースを有効に活用できなくなります。
保管環境を想定して荷姿を選択することで、保管品質の維持と保管効率の向上につながるでしょう。
輸送費用
荷姿を選ぶ際は、かかる輸送費用も考慮しましょう。荷姿のサイズや形状によって積載効率や輸送回数が変わり、1回あたりに輸送できる数量が左右されるからです。
たとえば、製品のサイズに合わない大きな荷姿を使用すると荷室内に不要な空間が生じ、1便あたりの積載量が減少します。その結果、同じ数量を運ぶために必要な便数が増え、輸送費用が高くなります。
一方で、製品寸法に合わせた荷姿を選択すれば1便あたりの積載量が増えるため、輸送費用の最適化が可能です。
このように、荷姿は輸送費用に影響するため、輸送効率を意識して選択しましょう。
自社で扱う荷物の性質や輸送方法を考慮し、最適な荷姿を採用しよう

適切な荷姿で荷物を扱うことで、輸送品質の安定や現場作業の最適化につながります。荷姿には、カートン梱包や袋梱包、バリア梱包など複数の種類があり、それぞれ適した用途が異なります。自社で扱う荷物の性質や輸送方法を考慮し、最適な荷姿を選択しましょう。
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