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コールドチェーンとは?市場の動向や構築するメリット、課題を解説

サプライチェーン
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コールドチェーンとは?市場の動向や構築するメリット、課題を解説

監修者プロフィール

玉橋丈児

SBフレームワークス マーケティング/広報

玉橋 丈児

物流×輸配送×テクニカルソリューションで、お客様の課題解決を目指すSBフレームワークスのマーケティング担当。テクニカルソリューション分野での実務経験を活かして、弊社のサービスや、業界の話題などを解説いたします。物流技術管理士補。

コールドチェーンとは、食品や医薬品などの温度管理が必要な商材を、定めた温度帯を守ったまま保管・輸送・受け渡しまでつなぐ流通の仕組みです。近年、冷凍食品の需要拡大やECの普及に伴い、商品の鮮度や品質を維持したまま輸送するコールドチェーンの重要性が高まっています。

本記事では、コールドチェーン市場の動向や構築するメリットなどを解説します。

物流業務に課題を抱えている場合は、SBフレームワークスにご相談ください。弊社では、商品の入荷から保管、配送までの物流業務を一括して代行するサービスを提供しています。ソフトバンクグループの物流面を30年以上支えてきた実績と経験にもとづいて、課題解決に最適な提案をいたします。

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コールドチェーンとは

コールドチェーンとは、生産から消費者に届くまでの流通過程で、商品を低温の状態に保持したまま流通させる仕組みです。冷却機能を備えた冷蔵トラックや冷凍倉庫などを利用して、低温管理を途切れさせずに連鎖(チェーン)させます。

この一貫した管理体制が確立されたことで、生鮮食品や冷凍食品などの温度管理が必要な商品を安定して供給できるようになりました。近年では、食料品に限らず厳格な品質管理が求められる医薬品や化学製品、電子部品などにもコールドチェーンが活用されています。

コールドチェーン市場の世界的動向

コールドチェーンの市場は、世界的に拡大傾向にあります。アメリカの企業「Global Market Insights(グローバルマーケットインサイト)社」の調査によると、2025年における世界のコールドチェーンの市場規模は約3,800億ドルです。2035年には1.37兆ドルに成長すると予測されています(※1)。

また、急速な経済発展を遂げているASEAN諸国では生活水準が向上したことで、冷凍・冷蔵食品を消費する機会が増えています。しかし、急増する食品需要に対し、コールドチェーンのインフラ整備が追いついていないのが現状です。

そこで日本企業が、ASEAN地域でのコールドチェーン構築を目指して海外進出を始めています。日本政府もこの動きを重要視しており、日本の高品質なコールドチェーンのシステムを海外へ展開できるよう、官民一体となった支援を積極的に行っています(※2)。

※1 参考:Global Market Insights「冷凍連鎖物流市場規模
※2 参考:国土交通省「ASEAN地域におけるコールドチェーン物流と国土交通省の取組について

日本国内でコールドチェーンが注目されている理由

日本国内でコールドチェーンが注目されている理由として、以下の2つが挙げられます。

  • 冷凍食品の需要が拡大している
  • 食品ロスの削減が求められている

それぞれの内容を解説します。

冷凍食品の需要が拡大している

コールドチェーンが注目されている理由の一つは、冷凍食品の需要が拡大していることです。近年、日本国民一人あたりの冷凍食品の年間消費量が増加傾向にあります。

一般社団法人日本冷凍食品協会のデータによると、2024年における冷凍食品の消費量は約292万トンでした。この消費量は、国民一人あたり年間23.6kgに相当します(※)。2014年と比較して国民一人あたりの冷凍食品の年間消費量は2kg増加しており、冷凍食品の需要が高まっているといえます。

また、EC市場の拡大により冷凍食品を個人宅へ配送するケースもあり、冷凍商品を安定して供給できる体制が求められています。大量の冷凍食品を解凍させることなく鮮度を保ったまま届けるためには、コールドチェーンの構築が不可欠です。

※参考:一般社団法人日本冷凍食品協会「令和6年(1~12 月)冷凍食品の生産・消費について(速報)

食品ロスの削減が求められている

社会的に食品ロスの削減が強く求められている点も、コールドチェーンが注目されている理由です。食品ロスとは、本来食べられるにもかかわらず廃棄される食品です。

日本では、2023年度において事業による食品ロスが231万トン発生しています。業種別の内訳は以下のとおりです。

業種食品ロス発生量
食品製造業108万トン
外食業66万トン
食品小売業48万トン
食品卸売業9万トン

食品ロスが発生する原因の一つに、流通過程での食品の鮮度低下が挙げられます。適切な温度管理がされていないと、食品が店頭に並ぶ前に傷んでしまったり、賞味期限が短くなって廃棄されたりするリスクが高まります。

事業による食品ロスを削減するためには、食品の温度管理を徹底できるコールドチェーンの構築が必要です。

参考:消費者庁「食品ロス削減関係参考資料

コールドチェーンを構築するメリット

コールドチェーンを構築するメリットとして、以下の2つが挙げられます。

  • 販路を拡大できる
  • 商品の販売可能な期間を延ばせる

それぞれの内容を解説します。

販路を拡大できる

コールドチェーンを構築すれば、自社商品の販路を拡大できる可能性があります。鮮度の低下が早く生産地の近隣でしか販売できなかった生鮮食品を、遠隔地へ輸送できるようになるからです。

たとえば、地方で採れた新鮮な魚介類や農産物を、鮮度を保ったまま都市部のスーパーや飲食店に届けられます。冷凍状態を保てれば、販路を海外に広げることも可能です。

より多くの消費者に自社商品を届けられるようになるため、企業の利益向上につながります。

商品の販売可能な期間を延ばせる

商品の販売可能な期間を延ばせる点も、コールドチェーンを構築するメリットです。製造から店頭に並ぶまで一貫して低温状態に維持し続けることで、商品の劣化を抑えられます。

店舗での陳列期間を長く確保できるため、賞味期限・消費期限切れ間近の値下げ販売や廃棄処分による損失を減らせます

また、冷凍食品などは長期保存が可能な傾向にあり、急な需要変動に備えて在庫を確保しておくことも可能です。そのため、需給に合わせた柔軟な出荷調整もしやすくなります。

コールドチェーンの課題

コールドチェーンには、以下のような課題があります。

  • 費用負担が大きい
  • リソースが不足している

それぞれの内容を解説します。

費用負担が大きい

コールドチェーンの課題は、常温での物流よりも費用負担が大きくなることです。低温環境を維持するためには専用のインフラ投資が必要になるからです。

具体的には、冷凍・冷蔵機能を備えた倉庫や冷蔵冷凍車の確保に費用がかかります。また、運用面においても、冷却設備を24時間稼働させるための電気代や、車両の燃料費などの維持費用が発生します。

こうした初期費用や維持費用の負担を抑えるには、車両や設備をリースで導入する、物流業務を専門業者へアウトソーシングするなどを検討するとよいでしょう。加えて、廃棄・返品・品質クレームの削減効果も含めて投資対効果を評価することが重要です。

リソースが不足している

設備や人材が不足していることも、コールドチェーンの課題です。

コールドチェーンを構築するには、商品を低温に保つ専門の設備を扱える技術や知識をもった人材が必要になります。一方、物流業界全体では人手不足が加速しており、自社だけで十分な人員を集めるのは困難な状況です。

また、東京や神奈川などの6大都市では、冷蔵倉庫の需給がひっ迫しています。一般社団法人日本冷蔵倉庫協会のデータによると、2025年11月時点において、6大都市にある冷蔵倉庫の収容可能と仮定されるスペースの97.9%が使用されています(※)。

冷蔵倉庫が満床に近い状態であるため、地域によっては長期間の保管ができない可能性があります。このような状況下では、業務の一部をアウトソーシングする、在庫回転率を高めて限られたスペースを効率的に活用するなど、限られたリソースで運用可能な体制の構築が不可欠です。

※参考:一般社団法人日本冷蔵倉庫協会「主要12都市受寄物庫腹利用状況一覧表 2025年11月

コールドチェーンを構築して企業の成長につなげよう

冷凍食品の需要拡大や食品ロスの削減を背景に、コールドチェーンの重要性は世界規模で高まり続けています。コールドチェーンを構築すると、食品の鮮度や医薬品の品質を維持して輸送できるため、商品の販路拡大が可能です。

また、商品の販売可能な期限が延びることで食品ロスを削減でき、収益性の向上にもつながります。物流業務のアウトソーシングを活用してリソース不足を補いながらコールドチェーンを構築し、企業の成長につなげましょう。

物流業務のリソース不足にお悩みの場合は、SBフレームワークスにご相談ください。独自の物流管理システムを活用した物流代行サービスを提供しています。BtoBとBtoC両方の倉庫システムに対応しており、効率的な物流運用が可能です。まずは、お気軽にお問い合わせください。

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玉橋丈児

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玉橋 丈児

物流×輸配送×テクニカルソリューションで、お客様の課題解決を目指すSBフレームワークスのマーケティング担当。テクニカルソリューション分野での実務経験を活かして、弊社のサービスや、業界の話題などを解説いたします。物流技術管理士補。

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