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棚卸とは?目的ややり方、効率化するためのポイントを在庫管理の基礎から解説

在庫管理
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棚卸とは?目的ややり方、効率化するためのポイントを在庫管理の基礎から解説

監修者プロフィール

玉橋丈児

SBフレームワークス マーケティング/広報

玉橋 丈児

物流×輸配送×テクニカルソリューションで、お客様の課題解決を目指すSBフレームワークスのマーケティング担当。テクニカルソリューション分野での実務経験を活かして、弊社のサービスや、業界の話題などを解説いたします。物流技術管理士補。

在庫を保有する企業にとって、決算時期に実施する棚卸は欠かせない業務です。棚卸とは、帳簿上の在庫数と実際の在庫数に差異がないかを確認し、企業の保有資産を正しく評価する作業です。

日々の入出庫を記録するだけでは、記載ミスや紛失などにより実際の在庫数と差異が生じるため、棚卸を実施して数値を修正する必要があります。

本記事では、棚卸を行う目的ややり方、効率化するためのポイントについて解説します。

自社の棚卸についてお悩みの場合は、SBフレームワークスにご相談ください。商品の入荷や保管、棚卸などの物流業務を一括で代行するサービスを提供しています。お客様の悩みに合わせて最適なプランを提案いたしますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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棚卸とは?意味をわかりやすく解説

棚卸とは、企業が保有する商品・製品・原材料などの在庫数量を実際に確認し、資産価値を正確に確定させる一連の作業です。在庫に関わる業務として在庫管理も挙げられますが、業務内容に違いがあります。棚卸には、帳簿棚卸と実地棚卸があります。

棚卸の種類概要
帳簿棚卸入出庫の記録データをもとに在庫の数量を算出する方法
実地棚卸倉庫などの現場で実際に現物を数える方法

日々の業務で記録している帳簿上の在庫数は、記録漏れや在庫の紛失などにより実際の在庫数と差異が生じる場合があります。差異を放置したままでは自社の正しい資産状況を把握できません。

帳簿棚卸と実地棚卸の両方を行うことで、帳簿上の在庫数を正しい数値に修正できます。棚卸は、企業の決算時期に行われる「期末棚卸」が一般的です。在庫を多く抱える企業では、四半期ごとや月1回(毎月)のペースで行う場合もあります。

なお、在庫に関わる業務として在庫管理も挙げられますが、棚卸とは業務内容が異なります。在庫管理とは、企業が保有する在庫を適正な状態・量に管理する業務です。棚卸は日々の在庫管理が正しく実行されているかを確認する作業を指します。

棚卸を行う目的は?

棚卸を行う目的は、企業の財務管理や在庫管理を適切に行うために、大きく以下の4つに分けられます。

  • 正確な利益の算出
  • 在庫管理の最適化
  • 在庫の品質確認
  • 販売機会の損失回避

それぞれの内容を解説します。

正確な利益の算出

棚卸を行う目的の一つは、企業の正確な利益を算出し、正しい決算書を作成することです。企業の利益を算出する際に必要な売上原価を求めるには、期末に残っている在庫数を正確に把握しなくてはなりません

帳簿上の在庫数と実際の在庫数に差異がある場合、会計上の処理をして帳簿上の在庫数を正確な数値に修正します。また、期末に残っている在庫数を期末商品棚卸高として貸借対照表に記載する必要もあります。

在庫管理の最適化

棚卸は、在庫管理を最適化するうえでも重要な役割を果たします。定期的に棚卸をして過剰在庫や不足在庫、長期間動いていない滞留在庫を把握することで、適切な発注判断が可能になります

在庫情報が正確であれば、不要な追加発注を防ぐことができ、結果として在庫保管にかかるスペースや管理費用の削減につながります。

在庫の品質確認

在庫の品質確認も棚卸を行う目的です。長期間倉庫に保管されている商品は、時間の経過とともに品質が劣化したり、倉庫作業中に破損したりしている可能性があります。

実地棚卸の際には商品に破損や汚れがないか、食品であれば賞味期限が切れていないかなどを確認します。また、必要に応じて倉庫の管理体制を見直し、商品の劣化や破損が起きにくくする対策を講じることも大切です。

販売機会の損失回避

定期的に棚卸を行うことで、販売機会の損失を防げます。正確な在庫データがわかり、欠品によるトラブルを防止できるからです。

帳簿上の在庫が不正確だと、在庫ありとなっている商品を顧客が注文したにもかかわらず、実際には欠品していて対応できないといった事態が発生しかねません。

このようなミスがあると販売機会を失うだけでなく、企業の信頼性の低下も招きます。棚卸により在庫数を適切に管理することで、顧客が必要とするタイミングで商品を提供できます。

棚卸をしないとどうなる?罰則やリスク

企業が棚卸を適切に行わない場合、正しい決算書を作成できず、罰則を科せられる可能性があります。在庫数が曖昧なままでは利益が正しく計算できず、納付すべき法人税額を正しく算出できないからです。

正当な理由なく利益を実態より少なく申告すると、過少申告加算税や重加算税を科せられる場合があります(※1)。

また、実際にはない在庫が帳簿に残っていると利益が過大に計上され、意図せず粉飾決算の状態になることもあるでしょう。そのような事態になれば社会的信用を失い、銀行融資や他企業との取引が停止する恐れがあります。

原則として企業には、各事業年度の終了時に実地棚卸の実施が義務付けられているため、適切に棚卸を行わなくてはなりません(※2)。

(※1)参考:デジタル庁「国税通則法
(※2)参考:国税庁「第4節 棚卸しの手続

棚卸のやり方| 具体的な手順

棚卸は、以下の流れで実施します。

  1. 棚卸の方法を決め実施計画を立てる
  2. 在庫の数量を確認する
  3. 実地棚卸の結果を集計して資産価値を評価する

それぞれの手順について解説します。

1.棚卸の方法を決め実施計画を立てる

まず、自社の倉庫や在庫の種類に合う棚卸の方法を選びます。一般的に、以下のような方法で棚卸を行います。

棚卸の方法概要・特徴
タグ方式
・タグ(棚卸票)に商品の名称や数量を記入して在庫を確認する方法
・システムを用意する必要がないため、簡単に取り入れられる
・一方、在庫の数量を確認する際は、棚や在庫に貼り付けたタグを回収する必要があり手間がかかる

リスト方式
・在庫管理表や帳簿上の在庫数量と、実際の在庫数量を照らし合わせながら確認する方法
・リストを見ながら確認するため、数量の相違にその場で気づける

バーコード方式
・在庫に貼り付けたバーコードをスキャンして在庫状況を確認する方法
・スキャンするだけで在庫の情報がデータとして反映されるため、効率的に作業を進められる
・システムの構築が必要になるため、導入する際の負担が大きい

商品数が少ない小規模事業者であれば、設備投資の必要がないタグ方式でも十分に管理可能です。

一方、多品種を扱うEC事業者の場合、タグ方式やリスト方式では作業に多大な時間がかかってしまいます。棚卸をする際に長期間業務を止めることが難しいケースも多いため、時間対効果を考慮してバーコード方式を導入するのも選択肢の一つです。事業の規模や業態に合わせて、無理のない方法を選びましょう。

棚卸の方法が決まったら、担当者の役割分担や作業日程を決め、実施計画を立てます。帳簿上の在庫数に誤りがあると原因の特定に時間がかかる場合があるため、計画には余裕をもたせましょう。

2.在庫の数量を確認する

実地棚卸を行い、在庫の数量を記録します。作業を行う際は、以下のようなミスが現場で起きる可能性があるため注意が必要です。

  • 棚の奥にある在庫を見落としたり、すでに数えた商品を二重に数えたりする
  • 12個入りの1ケースを1個として数える
  • 見た目が似ている別の商品を混同して記録する

このような作業ミスがないよう二人一組で行うなどの対策を講じましょう。

また、長期間の保管により商品が劣化していないか、破損しているものはないかなど、在庫の品質状況も同時に確認します。問題のある在庫品は、通常の在庫とは区別して記録しておきます。

3.実地棚卸の結果を集計して資産価値を評価する

実地棚卸が終わったら在庫のデータを集計します。実地棚卸の結果と帳簿上の在庫数に差異がある場合は、原因の特定と帳簿の在庫数の修正が必要です。

在庫数の確定後、在庫の単価を決定し資産価値を評価します。在庫の単価は、原価法または低価法を用いて算出します。

評価方法概要
原価法在庫を仕入れた際に支払った金額をもとに単価を評価する方法
低価法原価法で算出した評価額と期末時の時価を比べて、低いほうを評価額にする方法

原価法には、在庫一つひとつの金額を個別に管理する「個別法」や、取得した在庫の平均取得単価を単価にする「総平均法」など、複数の計算方法があります。

採用する評価方法を税務署に届け出る必要があるため、自社の実務に合った方法を採用しましょう。なお、棚卸の際に見つかった破損品や価値の下がった商品については、商品評価損として計上します。

棚卸を効率化するための方法とは?

棚卸を効率化するためのポイントとして、以下が挙げられます。

  • 在庫の配置を最適化する
  • 在庫管理システムを導入する
  • アウトソーシングを活用する

それぞれの内容を解説します。

在庫の配置を最適化する

棚卸を効率的に行うには倉庫内の整理整頓を徹底し、在庫の配置を最適化することが重要です。在庫がどこにあるかわからない状態で棚卸を始めると、作業に時間がかかるからです。

また、配置が最適化されていないと在庫の見逃しが起き、再確認の手間が発生する場合もあります。倉庫内の棚やエリアに番号を割り振るロケーション管理を徹底し、在庫の所在地を明確にしましょう。

同じ種類の商品を一箇所にまとめる、空箱やゴミは事前に片づけるなど5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)を意識することも大切です。

在庫管理システムを導入する

在庫管理システムを導入することで、棚卸を効率化できます。システム上で在庫情報を一元管理することで、在庫数の記載ミスやデータの入力漏れなどの人的ミスを減らせるからです。

たとえば、RFID(ICタグ)を活用すれば、離れた場所から一括で複数の商品を読み取れるため、リアルタイムで正確な在庫状況を把握できるようになります。

また、在庫管理システムを使用して効率化を図れば、限られた人員で業務を行えるようになり、人件費の最適化にもつながります。

アウトソーシングを活用する

自社の人員だけでは棚卸の負担が大きい場合は、棚卸を含めた倉庫業務を専門業者にアウトソーシングすることで業務の効率化が図れます。専門業者は豊富な倉庫業務の知識と在庫管理の技術をもっており、効率的かつ正確に棚卸ができるからです。

棚卸をアウトソーシングすることで従業員が本来のコア業務に集中できるため、会社全体の生産性を損なうことなく棚卸を終えられます

棚卸を正確に行い在庫を適切に管理しよう

棚卸は、企業の正確な利益を算出し、正しい決算書を作成するために欠かせない重要な業務です。また、過剰在庫や欠品による機会損失を防ぐためにも、定期的な棚卸が欠かせません。棚卸を怠ると、追徴課税などのペナルティを受けるだけでなく、対外的な信用を失う可能性もあります。

正確かつ効率的に棚卸を行うには、日頃から倉庫内の整理整頓を徹底し、在庫の所在を明確にしておくことが重要です。自社の人員だけでは負担が大きい場合は、専門業者にアウトソーシングするのも選択肢の一つです。

棚卸について課題を抱えている場合は、SBフレームワークスにお任せください。弊社独自の物流管理システムを導入した倉庫で、お客様の大切な商品を管理いたします。商品の入出庫や棚卸などの通常作業だけでなく、チラシ封入やギフト梱包などのオプションも豊富に用意しているため、お気軽にご相談ください。

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