在庫管理を見える化(可視化)する方法は?効果や成功事例を解説
監修者プロフィール
SBフレームワークス マーケティング/広報
玉橋 丈児
物流×輸配送×テクニカルソリューションで、お客様の課題解決を目指すSBフレームワークスのマーケティング担当。テクニカルソリューション分野での実務経験を活かして、弊社のサービスや、業界の話題などを解説いたします。物流技術管理士補。
自社で保管している商品の在庫を適切に管理するには、在庫管理を見える化(可視化)することが重要です。在庫管理の見える化により、在庫数の適正化やコスト削減などの効果が期待できます。
しかし、どのような方法で在庫管理を見える化すればよいか悩んでいる企業担当者の方もいるのではないでしょうか。
本記事では、在庫管理を見える化する方法やその効果、成功事例について紹介します。
在庫管理を見える化する方法についてお悩みの場合は、SBフレームワークスにご相談ください。弊社独自の物流管理システムにより、出荷依頼の進捗状況や在庫データの管理が可能です。企業の状況に応じて、最適なサービスのご提案をいたします。
\年間70万箱以上の出荷実績にもとづき提案/
目次
在庫管理の見える化とは
在庫管理の見える化とは、在庫の状況や保管場所を一目でわかる状態にすることです。商品の数量や入出庫の情報をデータ化して、リアルタイムの在庫数が確認できるようにします。
また、商品の種類に応じて保管場所を決めて、在庫がどこに置いてあるのか把握しやすくします。このように在庫管理を見える化することで、在庫切れ・過剰在庫の防止や管理・保管コストの削減が可能です。
在庫管理を見える化する方法
在庫管理を見える化する方法は、以下などが挙げられます。
- 在庫管理システムを利用する
- 表計算ソフトで管理する
- 倉庫のロケーション管理をする
それぞれの方法について解説します。
在庫管理システムを利用する
在庫管理システムを利用して、在庫管理を見える化する方法があります。在庫管理システムとは、商品の在庫数や入出庫の情報などをデータ化して管理するシステムです。
バーコードやRFID(電波でタグのデータを読み取るシステム)などのツールから読み取った商品の品目・数量などのデータが、自動的にシステムへ登録される仕組みです。
在庫管理システムには、以下のような機能があります。
機能 | 概要 |
在庫一覧機能 | 商品の種類・保管場所ごとの在庫数を管理する機能 |
入出庫管理機能 | 商品の入出庫を記録する機能 |
検品機能 | 入出庫時に商品の数量や品目に間違いがないかを確認する機能 |
棚卸し機能 | 在庫管理システム上のデータと実際の在庫数に差異がないか確認する機能 |
返品管理機能 | 返品があった際に元の出荷情報と照合し、データの確認や返品在庫としての再入荷を支援する機能 |
在庫分析機能 | 過去と現在のデータをもとに適正在庫を算出する機能 |
在庫管理システムを用いれば在庫管理業務を一元化できるため、在庫管理の見える化・最適化が可能です。
表計算ソフトで管理する
表計算ソフトで商品の在庫数や入出庫などを記録することで、在庫管理を見える化できます。表計算ソフトで管理する場合は、在庫管理表を作成し商品コードや商品の入出庫数などを手入力します。
インターネット上には無料で使用できる在庫管理表のテンプレートがあるため、活用するとよいでしょう。テンプレートを活用することで、在庫管理の可視化を簡単に始められます。
ただし、データ入力は手作業で行う必要があることから、入力に時間を要したり入力漏れなどの人的ミスが起きたりするリスクがあります。そのため、表計算ソフトでの管理は、小規模で在庫管理をする場合などに向いているといえるでしょう。
倉庫のロケーション管理をする
倉庫のロケーション管理をすると、商品の種類ごとの保管位置が一目でわかるようになります。ロケーション管理とは、商品を保管する場所に住所(棚番)を割り振って、在庫を管理する方法です。
ロケーション管理には、主に以下2つの方法があります。
管理方法 | 概要 |
固定ロケーション | 商品の種類ごとに保管場所を固定する管理方法 |
フリーロケーション | 倉庫内の空いているスペースに、商品を自由に保管する管理方法 |
多くの場合、ロケーション管理を行うには在庫管理システムが必要です。
商品の種類が極端に少なければ、システムを用いずに作業者の経験・記憶に頼って保管・ピッキング作業を行えます。しかし、商品の種類が多い、またはフリーロケーションで保管場所が複雑になると、在庫管理システムを用いたロケーション管理や保管場所のガイドなしには業務を行えません。
在庫管理システムとロケーション管理を組み合わせることによって、在庫の保管場所が見える化され、保管・ピッキングなどの倉庫業務の効率化が図れます。
在庫管理を見える化することによる効果
在庫管理を見える化することで、以下のような効果が期待できます。
- 在庫数を適正化できる
- 業務の効率化が図れる
- 倉庫スペースを有効活用できる
- コストを削減できる
- 顧客満足度の向上につながる
それぞれの効果について解説します。
在庫数を適正化できる
在庫管理を見える化すると、商品の在庫数・推移や入出庫の頻度のデータをもとに、在庫数の最適化が可能です。
従業員が商品ごとの在庫状況をいつでも確認できるため、必要なタイミングで必要な量を発注できます。適正な発注量や発注頻度にすることで、在庫切れや過剰在庫を防止できます。
業務の効率化が図れる
在庫管理の見える化により、物流業務の効率化が図れます。商品の在庫数や保管場所が一目でわかるため、発注や在庫管理などの商品管理業務や、保管・ピッキング・出荷などの倉庫作業にかかる時間が削減されます。
ロケーション管理をすることで誰でも在庫状況を確認でき、急な在庫の問い合わせがあっても迅速な対応が可能です。
倉庫スペースを有効活用できる
倉庫スペースを有効活用できるのも、在庫管理を見える化するメリットです。保管場所が決まっているため、無秩序な保管や保管場所の分散、スペースの無駄などを防止できます。
さらに、適切な在庫管理を行うことで、倉庫内のロケーションが整備され、3S(整理・整頓・清掃)の意識が職場内に広がります。結果的に、倉庫スペースを有効活用するための好循環にもつながるでしょう。
コストを削減できる
在庫管理の見える化により業務が効率化されれば、人件費や倉庫保管費用などを削減できます。
在庫管理を通じて工数や業務時間を減らすことで、発注業務やピッキング作業にかかる人件費の削減が可能です。
また、保管スペースとして外部の倉庫を借りている場合は、保管スペースの最適化により倉庫の賃借料や保管費用も削減されます。
顧客満足度の向上につながる
在庫管理の見える化は、顧客満足度の向上にもつながります。なぜなら、顧客に商品を安定して供給できるようになるからです。
在庫状況がリアルタイムで把握できると、商品の需要に合わせた在庫管理が可能です。在庫が適正に保たれるため、在庫切れによる商品の納期遅延や注文キャンセルを防止できます。
商品の安定供給を実現することで顧客からの信頼を得られ、顧客満足度が向上するでしょう。
在庫管理の見える化には物流代行サービスの利用もおすすめ
自社で在庫管理の見える化をすることが難しい場合は、物流代行サービスの利用も選択肢の一つです。
多くの物流業者では、在庫管理システムを使って在庫数やロケーションなどの在庫状況を管理するため、現在のデータをもとに在庫管理の見える化の提案が受けられます。
また、仕入れから配送までの物流業務を一括して代行してもらえるサービスもあります。物流業務に時間をかける必要がなくなるため、本来取り組むべきコア業務に集中して取り組めるでしょう。
在庫管理を見える化するために物流代行サービスの利用を検討している場合は、SBフレームワークスにご相談ください。商品の入荷・保管・梱包作業から配送までの物流運用を一括で代行するサービスをご用意しています。
\年間70万箱以上の出荷実績にもとづき提案/
在庫管理の見える化に成功した弊社事例
弊社の物流サービスを導入して、在庫管理の見える化に成功したお客様の事例を2つ紹介します。
もの・ことロジ3PL・返品分析サービスにより返品管理の負担が軽減|株式会社TFN様
株式会社TFN様は、eコマース事業と電気通信事業を中心としたビジネスを展開している企業です。
売上の拡大に伴い社内に段ボールが溢れ、在庫管理や商品の発送など物流業務の運用が困難になっていました。また、社内リソースの不足から返品対応にも遅れが生じていました。
これらの課題を解決するために、弊社の「もの・ことロジ 3PL・返品分析サービス」を導入。返品にかかわる情報を見える化したことで、返品管理の負担軽減を実現しています。
また、返品率や在庫回転率などの指標が明確になり、返品コストの削減にもつながっています。
参考:SBフレームワークス株式会社「返品を経営者目線で 早期解決がEC企業の成長を後押し」
倉庫の一元化により効率的な在庫運用を実現|株式会社OSM International様
株式会社OSM International様は、代理店事業とスポーツライセンス事業を中心としたビジネスを展開しているスポーツビジネスの総合商社です。
以前はBtoC物流とBtoB物流の倉庫を分けており、各在庫をそれぞれ別の方法で管理していました。BtoB物流では表計算ソフトで商品を管理していたため、ほぼ手作業の状態でした。
これらの課題を解決するため、倉庫を集約し一元管理に転換し、さらにBtoBの在庫管理をシステム化しています。BtoCとBtoBの倉庫の集約により、在庫管理が最適化されコスト削減や効率的な在庫運用が実現しました。
参考:SBフレームワークス株式会社「BtoCもBtoBも。倉庫をまとめて一元管理ができました」
在庫管理を見える化して業務効率を向上させよう
在庫管理を見える化すると、在庫数や保管場所が一目でわかるようになり、業務の効率化や顧客満足度の向上につながります。
在庫管理を見える化する方法には、在庫管理システムの活用やロケーション管理などがあります。在庫管理を見える化して業務効率を向上させましょう。
自社で在庫管理の見える化の対応が難しい場合は、SBフレームワークスにご相談ください。弊社独自の物流管理システムを用いて滞留在庫などを見える化し、在庫管理の最適化に向けてサポートいたします。まずはお気軽にご相談ください。
\年間70万箱以上の出荷実績にもとづき提案/
監修者プロフィール
SBフレームワークス マーケティング/広報
玉橋 丈児
物流×輸配送×テクニカルソリューションで、お客様の課題解決を目指すSBフレームワークスのマーケティング担当。テクニカルソリューション分野での実務経験を活かして、弊社のサービスや、業界の話題などを解説いたします。物流技術管理士補。
関連記事
サービスの詳細について資料をご用意しております。社内での検討などにご活用ください。
サービスの詳細や料金へのご質問、商談のお申し込みや、お見積りのご相談は、こちらよりお問い合わせください。