荷役とは?物流・倉庫における荷役作業の種類と効率化対策をわかりやすく解説
監修者プロフィール

SBフレームワークス マーケティング/広報
玉橋 丈児
物流×輸配送×テクニカルソリューションで、お客様の課題解決を目指すSBフレームワークスのマーケティング担当。テクニカルソリューション分野での実務経験を活かして、弊社のサービスや、業界の話題などを解説いたします。物流技術管理士補。
荷役(にやく)とは、物流拠点での荷物の取り扱いに関する一連の作業を指します。荷物の積み下ろしや格納、ピッキングなど作業が多岐にわたるため、場合によっては作業の混乱や遅延が生じることもあります。滞りなく荷役を行うためには、効率化の対策が欠かせません。
本記事では、物流・倉庫における荷役作業の種類や、現場で実践しやすい効率化の対策について解説します。
「属人化が進んでいる」「荷待ちが長い」など荷役に関して課題を抱えている場合は、SBフレームワークスにご相談ください。30年以上の物流運用で培ったノウハウをもとに、現場の課題に即した改善策をご提案いたします。
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目次
物流における荷役とは

荷役とは、物流現場における荷物の積み下ろし・運搬・格納(棚入れ)・ピッキング・仕分け・出庫などの一連の作業の総称です。主に倉庫や物流センターで行われますが、港湾・空港などでも同様の作業が実施されます。
荷役を効率的かつ正確に行えると、出荷までのリードタイム短縮や誤出荷・誤配送の防止、作業者の安全確保につながります。
荷役に含まれる作業の種類

荷役に含まれる主な作業は、以下のとおりです。
- 積み下ろし
- 入庫
- 運搬
- 格納(棚入れ)
- ピッキング
- 仕分け
- 荷揃え
- 出庫
現場ではこれらの工程が連続して発生し、どこかが滞ると全体の遅延につながります。それぞれの作業について見ていきましょう。
積み下ろし
積み下ろし作業とは、トラックやコンテナなどの輸送車両に対して荷物を積み込んだり、荷物を下ろしたりする作業です。
荷姿や重量によって方法が分かれ、パレットに載っていないバラ荷や軽量で安全に持てる荷物などの場合は、手作業で積み下ろしを行います。一方、パレット単位での荷物や機械設備などの重量物の積み下ろしは、フォークリフトやクレーンなどを使用します。
入庫
入庫とは、倉庫や物流センターなどに荷物を受け入れる作業です。入庫時には、出荷指示書や入庫予定表に記載された情報と到着した荷物を照合し、荷物の品番や数量、ロットなどが一致しているかを確認します。あわせて、破損や汚損がないかも目視で検品します。荷物の品番違いや破損などの不適合品が見つかった場合は、返品や再手配などの対応を行います。
また、荷姿(パレット・ケース・バラ)によって格納方法や保管場所を判断し、後続の荷役作業に支障が出ないよう調整するのも入庫作業の一環です。
運搬
運搬とは、荷物を拠点内で移動させる作業です。具体的には、フォークリフトで荷物を棚前まで運ぶ作業や、カゴ車や台車を使用して荷物を動かす作業を指します。
運搬は入荷・保管・出荷の各タイミングで発生するため、作業指示に沿って決められた場所へ移動します。
格納(棚入れ)
格納(棚入れ)とは、入庫検品が完了した荷物を指定された棚や保管スペースに収める作業です。作業者は、荷物ごとの保管ルール(温度帯、危険物区分など)を確認し、適切な保管場所に荷物を配置します。また、格納時には、後続のピッキングで取り出しやすい向き・高さ・積み方の考慮が欠かせません。
WMS(倉庫管理システム)を導入している場合は、システムの指示に従って荷物を格納し、格納完了後に棚番や在庫情報を登録します。
ピッキング
ピッキングとは、出庫指示に従って必要な商品を棚から取り出す作業です。ピッキング作業には、主に摘み取り方式と種まき方式の2つがあります。
| 方式 | 作業内容 |
| 摘み取り方式 (オーダーピッキング) | 出荷先ごとに必要な商品を順に棚から取り出し、その出荷先分のピッキングを完結させてから次の出荷先のピッキングを行う方式 |
| 種まき方式 (トータルピッキング) | 複数の出荷先分の商品をまとめて棚から取り出し、後続の仕分け工程で出荷先別に分ける方式 |
倉庫によっては、デジタルピッキングシステムや音声ピッキングを導入し、指示の見落としや取り間違いを減らしながら、生産性向上を図るケースもあります。
仕分け
仕分けとは、荷物を出荷先や配送ルートごとに振り分ける作業です。出荷先コードや配送ラベルの読み間違いが起きると誤配送や納期遅延につながるため、類似した出荷先や商品が混在しないよう、荷物の情報を入念に確認しながら作業を行います。
小規模倉庫では、作業者が目視や紙リストをもとに手作業で仕分けることもあります。一方、大規模倉庫では、出荷件数や仕分け先が多く手作業では処理が追いつかないため、バーコードリーダーや自動仕分け機などを活用し、精度とスピードを両立しながら荷物を出荷先や配送ルートごとに仕分けます。
荷揃え
荷揃えとは、ピッキングで取り出した荷物を配送先別や便別にまとめ、積み込みを円滑に行える状態に整える作業です。作業者は、荷物のサイズや形状、重量などを確認し、積み崩れや破損が起きないよう安定した向きや順序で並べます。
荷揃えが早めに完了していると、バース付けから積み込み開始までがスムーズになり、荷待ちや出荷遅延の抑制につながります。
出庫
出庫とは、出荷指示にもとづいて保管場所から取り出した荷物をトラックに積み込み、配送の準備をする作業です。出荷伝票と照合しながら荷物の種類や数量、送り先に誤りがないかを確認し、相違がなければトラックに荷物を積み込みます。
積み間違いが起きると再配送や納期遅延につながりコスト増にも直結するため、出庫時の確認は特に重要です。
荷役作業で発生しやすい問題

荷役作業では、以下のような問題が発生しやすいため注意が必要です。
- 作業の属人化による作業の遅延・誤配送
- 不適切な倉庫レイアウトによる作業遅延
- 拠点内でのトラックの集中による作業遅延
これらの「情報共有」「レイアウト」「自動化」「トラック予約」の4つのポイントから、現場で効果が出やすい対策について解説します。
作業の属人化による作業の遅延・誤配送
荷役作業が属人化すると、作業の遅延や誤配送の原因になります。作業の手順や優先順位が共有されていない状況では、作業者ごとに判断が異なり荷物の処理のスピードや正確性にばらつきが生じるからです。
たとえば、仕分けやピッキングの進め方や優先すべき出荷便の判断を一部の担当者しか把握していない場合、その担当者が不在になると作業が滞りかねません。また、配送ラベルの確認方法が作業者によって異なると、誤配送が起きる可能性があります。
このように、作業の属人化が進むと、作業の停滞やミスの発生リスクが高まります。
不適切な倉庫レイアウトによる作業遅延
倉庫レイアウトが最適化されていないと、荷役作業の効率が低下し作業の遅延につながります。作業者やフォークリフトの動線に無駄が生じ、各工程で余計な時間がかかるからです。
具体的には、次のような状況が作業の遅延を招きます。
- ピッキング動線が長く、棚まで何度も往復する
- 同じ配送便の荷物が複数のエリアに分散している
- 荷捌きスペースが狭く、フォークリフトや作業者の動線が干渉する
上記のような不適切な倉庫レイアウトにより荷役の各工程に時間がかかると、長時間の荷待ちの原因にもなります。
拠点内でのトラックの集中による作業遅延
特定の時間帯にトラックが物流拠点に集中すると、荷役作業が遅延しやすくなります。同時に対応できる作業者やフォークリフト、バースなどは限られており、処理能力を超える台数のトラックが物流拠点に集中すると処理が追いつかなくなるからです。
たとえば、集荷締切の前後などで入出庫が重なるとバースが埋まり、荷待ち時間が長くなります。その結果、想定外の待機や横持ち作業が発生することで、フォークリフトの動線が交錯し、積み下ろし作業が滞るケースも出てくるでしょう。
このような状況を防ぐためには、トラックの到着時間を調整するなど荷役作業の負荷を平準化する仕組みが必要です。
【課題別】荷役を効率化するための具体的対策

荷役を効率化するためには、以下のような対策が有効です。
- 作業情報を共有し連携を強化する
- 倉庫のレイアウトを最適化する
- 自動化システム・マテハン機器を導入する
- トラック予約・受付システムを活用する
それぞれの対策について解説します。
作業情報を共有し連携を強化する
荷役を効率化するためには、荷役作業者や配車担当者、トラックドライバーなどの関係者と作業情報を共有し、連携を取ることが重要です。最新の作業状況を共有することで、作業の優先順位の調整や人員配置、機器の手配を事前にでき、各作業工程を滞りなく進められるからです。
たとえば、トラックの到着予定時刻が共有されていれば、積み込み作業者やフォークリフトを適切なタイミングで手配でき、バースでの待ち時間を減らせます。また、荷揃え完了の情報が即時に共有されれば、バース誘導から積み込み開始までを中断せずに実施することが可能です。
このように関係者と情報を共有することで、段取りの最適化や作業時間の短縮につながります。
倉庫のレイアウトを最適化する
倉庫のレイアウトを最適化することで、荷役作業の時間を短縮できます。作業動線が整うと、作業者が必要な棚や作業エリアへ最短で移動できるようになるからです。
たとえば、出荷頻度の高い商品を出庫口近くにまとめて配置することで、ピッキングから積み込みまでスムーズに行えるようになります。また、フォークリフトの走行ルートと作業者の歩行ルートを分けて設計すれば、動線の交錯がなくなり作業の中断を減らすことができるほか、安全面でも効果があります。
倉庫レイアウトは、作業量の変動や取り扱う商品の変化に応じて定期的に見直し、最適な動線を維持することが大切です。
自動化システム・マテハン機器を導入する
自動化システムやマテハン機器の導入は、荷役の効率化に有効です。手作業で行っていた工程を自動化・省人化することで作業時間を削減でき、荷物の処理スピードが向上するからです。
たとえば、ソーターシステムを用いれば、荷物を配送先別・地域別に自動で仕分けられ、作業効率が高まります。また、自律走行ロボット(AMR)を活用して商品を棚から作業者の元まで搬送すれば、移動時間が削減されピッキング効率が向上します。
これらのシステムを活用することは、人手不足や繁忙期の波動に備えるうえでも有効なため、現場のボトルネック工程から導入を検討すると効果が出やすくなります。
トラック予約・受付システムを活用する
トラック予約・受付システムを活用することで、荷役作業の効率を高められます。到着予定のトラックを時間帯ごとに把握して到着時刻を分散できれば、作業量のピークを見越して人員配置し、必要な機材を事前に手配できるようになるからです。作業が平準化されれば、荷物の処理をスムーズに進めやすくなります。
また、トラックの入場時間やバース割り当てなどの受付処理がデジタル化されれば、受付待ちや書類確認に要する時間の削減が可能です。その結果、バースの回転率が向上し、より多くの荷役作業を処理できるようになります。
システムを活用してトラックの到着や受付の流れが可視化できれば、荷役作業全体の処理能力を安定して高めることが可能になります。
荷役を効率化し作業負担を軽減しよう

荷役は、積み下ろしから出庫までの工程が連続しているため、1つでもどこかの工程で作業が滞ると、長時間の荷待ちや作業者の負担増加につながります。
そのため、作業情報の共有による連携強化や倉庫レイアウトの最適化などを行い、各作業工程の滞留を防ぐことが重要です。荷役を効率化し、現場の作業負担を継続的に軽減できる体制を構築しましょう。
荷役に関して課題がある場合は、SBフレームワークスにご相談ください。格納(棚入れ)やピッキングなどの荷役作業を一括して代行するサービスを提供しています。まずはお気軽にお問い合わせください。
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